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玖波~佐伯 自転車ツーリング その3 [日本外周自転車の旅]

広島県の玖波から大分県の佐伯(さいき)まで、
自転車で走った。そのつづき。


1日め  玖波駅~光駅  約74km

国道188号線にはいり、海岸線沿いを南にすすむ。
藤生(ふじゅう)、通津(つづ)などと、
読みにくい 駅名が続く。
由宇(ゆう)は、カープタウンということを
売りものにしている。駅はカープのロゴと鯉のぼり、
それと、マスコットキャラクターのカープ坊やで
埋めつくされてされていた。

なぜ、カープタウンなのか、と思って、スマホで
調べてみると、この町に広島東洋カープの2軍の
練習場があるからのようだ。知らなかったな。

広島東洋カープの「東洋」は、マツダの元の社名
である東洋工業から来ている。もう、マツダになって
長いのだから、そろそろ、球団名から東洋をはずすべき
ではないかと思うのだが。

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由宇駅にて


由宇と次の神代(こうじろ)の間は、
鉄道ファンにとっては、有名な撮影地に
なっている。瀬戸内海の島々と列車をいっしょに
撮ることができるので、山陽本線を紹介する
写真にはよく使われている。

由宇駅をすぎたところに、みなとオアシスゆう
という施設がある。このなかに、ミクロ生物館
というものがあるのだが。展示されているのは
ミジンコとか、アオミドロとかいった微生物である。

入場無料のわりには、なかなか内容がおもしろく、
以前、オートバイで来たときには、かなりの時間
をかけて、見てしまった。が、今回はスルーして
先を急ぐことにする。

柳井(やない)に入る。
瀬戸内海の港として栄えたところところであり、
柳井商人といわれる豪商たちで知られた。
その豪商たちが建てた屋敷が、現在も残っており、
白壁の町なみとして知られている。

その白壁の街なみに行ってみた。
軒下には、名物の金魚ちょうちんがつるされている。
お盆の時期限定かと思っていたが、
最近では、通年、つるされているようだ。

「凪の島」という映画があるのだが。
笠戸島とか、このあたりでロケがされている。
島崎遥香(AKB48、通称ぱるる)が演じる、ちょっと
天然系の教師が、柳井の街なみを歩き、
この金魚ちょうちんを見て、思わず、
「かわいい!」
とつぶやくシーンがあったな。

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柳井の街なみ

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金魚ちょうちん


柳井から、山陽本線は山のなかにはいっていくが、
私は国道188号線をすすむ。平生町(ひらおちょう)、
田布施町(たぶせちょう)と海岸沿いに通って、
岬のようになったところで、光市にはいった。

光市は、戦時中、日本海軍の工廠(こうしょう)
があったところである。爆弾や魚雷など、
さまざまな兵器をつくっていた。広大な跡地は、
現在、日本製鉄と武田薬品の工場になっている。

私たちの世代にとっては、日本海軍が光工廠で
つくっていたものとして、人間魚雷「回天」を
思いうかべてしまう。
現在の感覚で考えると、魚雷のなかに入って
敵の戦艦に体当たりしていくというのは、
正気の沙汰ではない。けれど、その当時は、
それがあたりまえだったのである。

この近くだったと思うけど、回天記念館という
施設もあったはずだ。私は呉の大和ミュージアムは
見たけれど、回天記念館はおそろしくて、
まだ行ったことはない。でも、そのうちに
行かなくてはな、と思っている。

光駅に着いた。まだあかるいけれど、時刻は
午後5時をすぎている。
今日はこれくらいにしておこうと思う。
自転車を駐輪場に置いて、光駅で切符を買い、
クルマを置いてある大野浦駅にもどる。
乗車券はなんと、1,170円であった。
尺取虫走法は、意外と交通費がかかるな。
今回、佐伯まで行くのに、交通費は1万円を超える
ことになりそうだ。

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光から大野浦までの乗車券


(つづく)

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