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ヤマイモの堀りかた [ムダ知識]

ヤマイモの収穫を手伝ってきた。


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ヤマイモをゲットするtak


長野県にすむ、大学時代の友人が、
「ヤマイモの収穫を手伝いに来い。
掘ったイモは、やるから。」

と言うので、行ってきた。


ヤマイモとは、ヤマノイモ科のつる性多年草である。
畑で栽培されているほか、野生でも生えている。
ていうか、結構、どこにでも生えているものである。
野生のヤマイモ (自然薯)を掘るのが趣味、という方も
多いようだ。
今回、私は、畑で栽培しているヤマイモを掘ってきたので、
その方法を紹介する。

畑のヤマイモは、一列に植えてあるので、まずは、その横に
幅50センチ、深さ60センチくらいの穴
を、スコップで掘る。次に、小さなスコップと棒で、
慎重にイモのまわりの土をとり除き、最後にイモ全体を
取り出すというわけ。(下図参照)

ヤマイモの堀りかた

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  ①ヤマイモの列に沿って、幅50センチ、深さ60センチくらいの穴を掘る


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  ②ヤマイモの周囲の土を丁寧に取り除く


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  ③ヤマイモを取り出して収穫



第一段階のスコップで深い穴を掘る作業であるが、
私は大学時代に、アルバイトで建設作業員 (=ドカタ)をやったことがあるので、
穴掘りは得意である。青森から出稼ぎでやってきたというおじさんに、
手取り足取り、教わったのである。
スコップで穴を掘る方法であるが、以下のとおりである。

①スコップの肩に足をかけ、60度くらいの
 角度で、一気に踏み込む。
②つぎに、スコップのいちばん後ろの部分
 を持って、テコの原理を応用して、土を崩す。
③両手でスコップを持って、土の重さを利用して、
 スイングする感じで、土を穴の外に投げ出す。


こうすれば、ムダな力を使うことなく、穴を掘ることができる。
これは、男性ならば、ぜひとも覚えておきたい技術である。
私にスコップによる穴掘りの技術を教えてくださった、
青森のおじさんは、私の穴掘りぶりを見ていて、

「にいちゃん、なかなか、もの覚えがはやいな。
いいからだしているし、卒業したら建設業に
就職しなよ。」
と、私の進路について、アドバイスをしてくださった。

「現場監督になれば、おれら、出稼ぎのドカタを
コキ使っているだけで、月に40万はもらえる。
楽勝だ。」
とか、

「日本という国は、税金をムダ使いして、
建設業を儲けさせるようにできている。
自民党政権が続く限り、建設業に就職すれば、
一生、食いはぐれることはない。」
とか、
なかなか、スルドい分析をしていたな。


当時、大学3年生だった私は、おじさんの言葉に、大きく心を動かされた。
結局、おじさんのアドバイスには従わず、広告代理店に就職してしまったけど、
やはり、建設業界に行くべきだったかな。
もう、30年以上も昔の話だけど。


話をヤマイモ掘りに戻すと、私は快調に畑に穴を掘っていった。
が、穴を掘るという作業は、かなりの重労働である。
深さ60センチの穴を掘るということが、どれほどきついかは、
やったことがある人でないと、わからないだろう。
しかも、大学時代とちがって、現在の私は、体力が衰えている。

「はあ、はあ、はあ...」

次第にバテてきた。
結局、幅50センチ×深さ60センチ×長さ6メートルの穴を掘っただけで
ギブアップ。次の段階の、ヤマイモの周囲の土を取り除く作業に
専念する。


ヤマイモの周囲の土は、小さなノミのようなスコップで
取り除いていく。ヤマイモは、まっすぐ伸びているように
見えて、実際には、かなり曲がっていたりする。
ヤマイモ本体をキズつけてしまったら、すぐにカビが生えてしまうから、
繊細さが要求される作業である。
結局、2時間くらいかけて、10本のイモを掘り出した。
友人に、「初めてにしては、まあまあだ。」とほめられた。



ということで、今回の記事のまとめであるが、
ヤマイモは、まずはすぐそばに深い穴を掘っておいて、
そこから、土を取り除くような感じで掘り出していく。
野生のヤマイモ(自然薯)の掘りかたも、基本的には同じである。
深い穴を掘る強靱な体力と、イモを傷つけずに掘り出す
繊細さが要求されるが、機会があれば、ぜひともやってごらんに
なるといいだろう。


掘ったヤマイモは、千切りにして、わさび醤油でいただくのが一番。
白味噌とだし汁でのばし、とろろ汁にして、麦飯にかけるのも、
美味である。


追記
初出では、「私は大学時代に、アルバイトで土方をやったことがある」
としていましたが、読者の方より、 「土方は差別用語である。」との
ご指摘をいただきました。そこで、建設作業員 (=ドカタ)と表記を
あらためさせていただきました。
その下の青森のおじさんとの会話についても、ドカタと表記をあらため
させていただきました。

土方という表記をみて、不快な気分になられた方に対しまして、
深くお詫びを申し上げます。また、ご指摘くださった読者には
感謝申し上げます。



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