SSブログ

サン・アントニオに行ってきた [旅情報]

先週、仕事でサン・アントニオに行ってきた。


サン・アントニオといっても、日本人には、あまりなじみがないものと思われる。
私は、バスケットボールをやっていたから、
NBAチームのサン・アントニオ・スパーズを知っているけど、
まあ、それくらいである。
そもそも、テキサス州って、なんだかすごく遠いよなあ。
だだっぴろい印象しかないし。
ということで、行く前から、私は、「どんなところなんだろう。」
と思って、すごく楽しみであった。
基本的に、行ったことがないところに行くのが、私は好きである。


空港からダウンタウンへ行く途中は、なんだか広大な荒地という感じ。
全米有数の大都市という感じは、まったくしない。
なんだか、えらいところに来てしまったなあ、と思ってしまった。

ダウンタウンを歩いてみると、あまりきれいでない運河が流れていて、
鵜 (う)が小魚を捕まえ、くちばしでガジガジと殺してから、
うっ、という感じで丸呑みしていた。
橋の上から、ぼーっとそれを見ていると、
観光客をたくさん乗せたボートが通っていく。
川岸には、歩道が整備されている。
リバーウォークといって、日本だと、田町あたりにあるような運河の川岸に、
歩道をつけて、観光地にしてみました、という感じである。


river1.jpg
ダウンタウンを流れる運河とリバーウォーク

u.jpg
運河にいる鵜


ダウンタウンは、なんというか、すごく古い感じの町である。
古い建物の多くは、1700年代前半に建てられたというから、
アメリカの独立以前、スペイン統治時代からのものである。
テキサス州は、1836年のテキサス革命において、
メキシコから独立し、テキサス共和国となった。
その後、テキサスはアメリカ合衆国に併合されたという、
きわめて独自色の強い歴史をもつ土地柄である。
サン・アントニオの中心には、その象徴であるアラモがある。
アメリカ人にとっては、独立にかかわる戦いの、いわゆる聖地なのだろうが、
日本人にとっては、正直、ピンとこない。

aramo.jpg
アラモ

現在も、サン・アントニオは、ヒスパニック系の人たちがきわめて多く、
町を歩いていても、ふつうにスペイン語の表示があるし、
そこかしこで、スペイン語が聞こえてくる。
ウェイトレス、ウェイターの人たちなどは、たいがいヒスパニック系であり、
仲間同士の会話は、すべてスペイン語である。
水を運んできたウェイターに、私は、Thank youのかわりに、
「Gracias (ありがとう)」と言ってみた。
すると、にっこりと笑って、「Si, Senor (どうも)」と返されてしまった。

サン・アントニオの人口は、約127万人というけど、
正直いって、とてもではないが、そんな感じはしない。
ダウンタウンを見る限り、立川の方がずっと都会である。
まあ、アメリカの都市というのは、たいがいはスカスカだし、
郊外に、とんでもなく大きな住宅地とショッピングモールがあったりするから、
なんともいえないけど。



ということで、今回の記事のまとめであるが、
テキサスは、アメリカのなかでも独自の歴史、文化を持っているところであるし、
アン・アントニオは、そのなかでも、中心的な都市である。
機会があれば、ぜひとも行ってごらんになるといいと思われる。


子どもが遊んでいる。
私を見て、「ニイハオ」と言う。
私は、「No, I'm Japanese.コンニチワ。」と返したけど、
笑っているだけで、反応がなかった。
中国人の観光客の方が、日本人よりも、はるかに多いのかもしれない。
やはり、日本人にとって、テキサスは遠いところである。