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北岳に登ってきた 3 [旅情報]

北岳に登ってきた。その話の続き。


北岳の登山ルート    出所:南アルプス.net

 
7月6日、午前8時11分、広河原着。登山計画書を提出し、
軽くストレッチングをしてから、8時30分より、登り始める。
登るルートは白根御池~草すべりコース、
つまり、白根御池小屋と肩の小屋を経由するコースを選択した。

北岳登山のメインルートは、大樺沢(おおかんばさわ)
ルートである。雪渓が美しい人気コースだけど、
山梨県警のホームページをみると、つい最近、大規模な
雪崩があったようだ。それに、雪解けの時期の雪渓というと、
落石が怖い。それくらいの知識は、私にもある。
落石に当たったら死ぬ。しかも、ガスが出ている状態だと
逃げようがない。そこで私は、景色を犠牲にして、
安全なルートを選択したのである。

ルートは決まった。あとは登るだけである。

この日のために鍛えた体力にまかせて、わっせわっせと
登っていく。午前10時30分ごろ、白根御池小屋着。
ここで水を補給する。
 


白根御池小屋
 


白根御池小屋の水場


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白根御池小屋
 

登山の初心者にとっては、脱水症状が一番怖い。
運動中の私は水をよく飲む方で、だいたい1時間に500CC
ほどの水を消費する。で、おおざっぱに計算すると、
頂上までに、約3リットルの水が必要ということになる。
けれど、3リットルの水というと3kgである。それを背負って
登るというのはきつい。

そこで、事前にネットで情報を収集。白根御池小屋と
肩の小屋では、水1リットルを100円で買えるという情報を
入手した。そこで、持っていく水は約1リットルとして
小屋に着くごとに水を買って補給することにした。

これで、装備の重量が2kg減った。

この2kgは、登山初心者にとっては、めちゃめちゃでかい
と思う。白根御池小屋と肩の小屋経由のルートを選択
したのは、こういった理由もあった。大樺沢ルートで登るなら、
最初から3リットル(+予備1リットル)の水を用意するか、
あるいは、雪渓の雪をストーブで溶かして飲むしかない。
そういった意味でも、大樺沢ルートは上級者向きだと思う。

※実際には、白根御池小屋の水場は開放されており、誰でも自由に水をくめるようになっていた。
 
 
午前11時、草すべりコースを登っていく。急勾配だとは
聞いていたけれど、案外、登りやすい。登山道は完璧に
整備されているから、道に迷うことはまずない。
持ってきたGPS受信機「迷WAN」は、結局、一度も使う
ことはなかった。

こんなことなら、GPSではなくて、デジカメを持ってくる
んだったなー。
(-_-;

けれども、万一、道に迷ってしまったら、登山初心者
の私にとっては、とたんにピンチになる。
まあ、仕方あるまい。
 
 
珍しい高山植物の花が咲いている。
写真を撮りたいけれど、登りの道中は、それどころでは
なかった。とにかく、太陽のあるうちに登ってしまわないと
いけない。

午後0時30分ごろ、小太郎尾根に出た。
50メートルほどではあるが、登山道が雪で埋もれている。
今年は雪が多いのである。これも事前に情報を得ていた。
アイゼンをつける。
50メートルほどだから、上級者なら付けないで登ってしまう
のかもしれない。けど、もし滑ったら止まらないし、
そのまま、岩にたたきつけられたら死ぬ。
初心者としては、経験のなさを装備でカバーするしかない。
そこで私は、慎重にアイゼンを付けることにしたのであった。


アイゼンを付ける

(長くなったから次回につづく)



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