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オートバイ乗りのフェリー旅 今昔 [ツーリング情報]

大洗から苫小牧までのフェリーに乗ったんだけど。


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大洗フェリーターミナルにて


北海道は島だから、オートバイ乗りが
北海道に行くとしたら、どこかの港から
フェリーに乗るしかない。
首都圏に住んでおられる方にとっては、
大洗から苫小牧に行く商船三井フェリー
(=さんふらわあ)が、もっとも人気がある。

私自身は、過去5回ほど、さんふらわあを利用して、
北海道に渡っている。で、今回も大洗フェリー
ターミナル19:45発の夕方便で、北海道にわたった。

乗船前の列にならぶと、高齢の男性ライダーが
多かった。もっとはっきり言うと、おっさん
ばっかである。www

考えてみれば、これは当然で、若い人たちの
オートバイ免許取得人口は、減り続けているのである。
いってみれば、ニューカマーがいなくて、
既存のユーザーばかりなので、どんどん高齢化して
いるわけである。
若い女性ライダーもいたけど、2人だけだった。
はっきり言って、囲われ姫状態だったね。www

乗船すると、おっさんたちは、お金だけは持っている
ものだから、スーペリアとかコンフォートとか、
個室のクラスに行く。
かつては、北海道に渡るフェリーでは大部屋が
中心であり、自然とオートバイ乗りたちは、
集まって話をしたものだ。わいわい、ガヤガヤ、
いろんなところで話の輪ができた。

私自身は、そういうのに加わるのが苦手だったので、
ひとりで文庫本を読んでいた。すると、やはり
ひとりでいた女性ライダーに話しかけられた。
すこしずつ、うちとけてきて、私は、
「10年以上、無事故、無違反である。」とか、
「ゴールド免許である。」とか、
つい、言ってしまった。そしたら、
「オートバイで安全運転をして、いったい
なにが楽しいんですか?」
と言われてしまった。www

ちなみに、その女性は、「なにびとたりとも、
私の前は走らせない」というタイプだそうで、
スピード違反なんか、しょっちゅう。
事故もしょっちゅうで、もう、2~3回、
死にかけているという。けど、オートバイが
好きだから、降りることができないのだそうだ。

「オートバイが好きな男の人って、みんな、
そうなんじゃないですか?」
そう言われてしまった。

あの女、まだ生きてるかな。www


いまは、おっさんたちはみんな個室に入ってしまう
ものだから、静かなものである。
かくいう私も、今回はコンフォートというクラス
を指定した。カプセルホテルのようなところだった。

出港の時間になり、1万トン以上、200メートルも
ある船体が、バウスラスターとスターンスラスター
を使って、ゆっくりとバースから離れた。
その作業を見届けたのち、ベッドに入って、
備え付けのテレビで映画を見た。
「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」であった。
すぐに眠ってしまった。



翌朝5時に目が醒めた。
いまどこなのか、Marine Trraficというアプリで調べる。
魹ヶ崎(とどがさき)の沖あたりだ。
本州最東端の灯台があるところである。
その方向を見たけれど、視界がわるくて
なにも見えなかった。
もう一度、ベッドに戻って、映画を見る。
「ミニオンズ」であった。すぐに眠ってしまった。

午前8時ごろ、もう一度、起きた。
コーヒーが飲みたくなったので、売店で注文する。
マシンでレギュラーコーヒーをいれてくれて、
330円であった。
おまけとして、北海道のお菓子であるとうきびチョコレート
をつけてくれた。
船のラウンジで海を見ながら、いれたてのコーヒーを飲む
というのは、至福の時間である。
フェリーの旅も、ずいぶんと上質になったものだ。

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浴室に行く。
かつては、フェリーの風呂というと、せまいうえ、
みんな、出港の前に入浴をすませてしまおうと
殺到するものだから、すぐにお湯が汚くなった。
けれど、いまは、すごく清潔である。
また、船が揺れると、風呂にはいるのは大変だった。
いまのフェリーは、フィンスタビライザーの性能が
上がっているので、ほとんど揺れない。

入浴後、もう一度、ベッドに戻って映画をみる。
ジュラシック・ワールドとミニオンズを繰り返して
いるようだ。どちらも劇場で見たことがあるので、
さすがに飽きてきた。NHK-BSにしてニュースを見る。
「クマによる被害が過去最悪ペース」とか言っていたな。w

いまどこなのか、Marine Trraficでしらべる。
下北半島の沖であった。もうすぐ、尻屋崎を通る。
けれども、あまりにも沖を走っているので、
灯台は、たぶん見えないだろう。

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Marine Trraficの画面

午後1時ごろ、苫小牧港の防波堤を通過した。
ヘルメットとタンクバッグを持って、ラウンジで待つ。
車両甲板が開放され、自分のオートバイのところに行く。
午後2時すぎに下船。まっすぐに開陽台にむかった。



ということで、今回の記事のまとめであるが、
かつて、北海道行きのフェリーは、若いオートバイ乗り
たちで、にぎやかだったけど、
いまは、静かなものである。
それだけ。


いまは、2等とかツーリストクラスというのは、
部屋自体、すくなくなってきているのかもしれない。
プライバシーを確保したいという乗客のニーズに
合わせているのだろうな。
JRでも、開放式の寝台車をほぼ全廃させて、
個室の寝台車に移行した。
旅のかたちが大きく変わってきているのだろうな。



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