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呉市 大和ミュージアムの1/10大和 [ツーリング情報]

広島県呉市の大和ミュージアムで、1/10の大和の模型を見た。


ここには、10分の1のサイズで再現された、戦艦大和の模型が
展示されている。なぜ、呉市なのかというと、大和は、
呉海軍工廠(当時。現在は、IHIマリンユナイテッドの呉工場)で
建造されたものだからだ。
(長崎市の三菱重工業長崎造船所でつくられた同型艦が戦艦武蔵である。)

私は、戦艦は好きではないけれども、船が好きなので、1/10の大和を
一度、見てみたいと思っていた。で、今回、オートバイで広島に行ったついでに、
見に行ったというわけ。


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唖然としてしまった。
ていうか、思わず、笑ってしまった。
こんなもん、よくつくったなあ、と思う。
(^^;A


1/10といっても、全長は26.3メートルもあるから、
ちょっとした巡視艇くらいの大きさである。
横に写った人の大きさから、その大きさを
想像していただきたいと思う。


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細部のディテールの再現は、模型が好きな人なら、誰もが感動する
と思われる。甲板はちゃんと木材が貼られており、排水性をよくするための
Rまで、ちゃんと再現されている。船が好きな人、模型が好きな人なら、
一見の価値があると思われる。



大和は、大艦巨砲主義の象徴と言われる。
当時としては、世界最高水準の技術により、建造されたものの、
結局、その性能を発揮する場がないまま、沖縄に行く途中で沈没させされた。
大和ミュージアムでは、大和の悲劇の歴史を、軍国主義賛美に傾くことなく、
事実のみを伝える、という形で展示している。
そのスタンスは、とても好感が持てるものである。

けれども、「大和を建造した、世界最高水準の造船技術は、戦後日本の
造船産業に活かされ、世界経済の発展に大きく寄与した」との説明は、
見る人に、若干の誤解を与えるかもしれない。
もちろん、そのような見方もできるかもしれないが、技術を発展させるため
ならば、べつに、戦艦建造でなくてもよかったわけである。

戦争が科学や技術を発展させる、とか、産業の振興には国家による
支援が必要、という認識は、やや時代の流れに反していると思われるし、
ここを訪れる若い人たちが、そういった認識を持つことは、決してプラスには
ならないように思われる。そういった意味では、

・日本は、世界最高の技術により、戦艦大和をつくった。
・その技術と伝統は、現在の造船産業に連綿と受け継がれている。


その2つのことを言うだけで十分ではないか、と思うのである。


それはともかく、巨大な大和の模型は、それだけで一見の価値があると思われるし、
いまや、呉市を代表する観光スポットとして、連日、活況を呈している。
呉市を訪れたなら、是非とも、ごらんになってみることをおすすめするものである。

リンク
大和ミュージアム



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