SSブログ

阿蘇は不思議なところ [ツーリング情報]

阿蘇に行ってきた。


いつも思うのだけど、阿蘇は不思議なところである。
まず、第1の不思議ポイントは、阿蘇山は現在もなお、
活発な活動を繰り返している、れっきとした活火山である。
にもかかわらず、観光客は、噴火口のすぐ近くまで行けてしまう
という不思議。(笑)

下の写真は、阿蘇山公園道路を登り、最上部の駐車場で
撮ったもの。中岳噴火口まで、ほんの100メートルほど。
これほどまでに、噴火口の近くまで行ける観光地というのは、
世界でも例を見ないと思う。


aso1.jpg
↑ これほど噴火口に近寄れる観光地って、ほかにあるだろうか...
  (中岳火口の駐車場にて)



私が訪れた12月1日は、活発に噴煙をあげていた。
駐車場のおじさんに尋ねてみると、
「気圧の関係でね。気圧が低いときには、よく噴煙が
あがるのよ。」
ということだった。

ふーん、ということは、天気のいい日と悪い日の
100hPa(ヘクトパスカル)かそこらの違いで、
火山活動が活発になったり、ならなかったりすると。
台風でも来た日にゃあ、一発で噴火するんとちゃう?
じっさい、1979年9月には、いきなり噴火して、
死者が3人も出ているのである。
9月というところが、すっごくひっかかるのである。
(台風のシーズンじゃん。)

わざわざ東京から来ていながら、なんだか、うす気味が悪いので、
私はさっさと退散することにした。
言い忘れたけど、阿蘇山公園道路は、クルマは560円だけど、
二輪は100円である。阿蘇町の町営道路であるが、
オートバイ乗りにやさしいのである。


aso3.jpg
↑ もうもうと噴煙をあげている中岳火口


aso2.jpg
↑ いざとなれば、こんなもん、役に立つのだろうか。
  (待避所)




第2の不思議ポイントは、カルデラのなかに、
約5万人もの人が住んでいるという不思議。
阿蘇のカルデラのなかには、阿蘇市、高森町、南阿蘇村
という3つの自治体があるが、人口はそれぞれ3万人、
7千人、1万2千人。で、全部あわせると、約5万人である。
阿蘇ができるまでを図示すると、以下のようになる。

阿蘇ができるまで  by tak
aso.GIF


ということで、約9万年前に、巨大なカルデラをつくった
大噴火があって以来、阿蘇では、大きな噴火はない。
しかしながら、では、安全なのかというと、現在はカルデラ内の
どこで噴火があっても、おかしくはない。
ていうか、プレートが動いているぶん、大噴火が起こる可能性
のある場所は、約9万年のあいだに微妙にずれている、
とみるべきである。

ちなみに、約9万年前といっても、地球の年齢である45億年を
1日にたとえるならば、わずか1.73秒前の出来事である。
ということで、いつ、なにがあっても、おかしくはないと
思うんだけどなあ。 (^^;A


という認識をもって、阿蘇のカルデラをみてみる。
阿蘇は、今日もおだやかであった。
人間が自然と調和して生きている姿は美しく、
阿蘇は、理想郷のように見えるのであった。

aso7.jpg
城山展望所からみる阿蘇のカルデラ



ということで、本日の記事のまとめであるが、
阿蘇は、活火山の火口のすぐ近くまで行くことができる、
世界でも例をみない観光地であるし、
カルデラのなかには、約5万人もの人が住んでいるという、
不思議なところである。ぜひとも、訪れてみたいところである。



ちなみに、阿蘇山の火口ちかくの草原では、
のんびりと、牛が草を食(は)んでいる。
肥後の赤牛といって、余分な脂分がない赤身で、
とても美味しいらしい。
けれども、赤牛を食べたいと思う人は、なるべくなら、
牛たちを近くで見ない方がいいだろう。
とても愛らしい目をしているから。
「私たちは、こいつらを食べているのか!」
と思うと、ガクガクブルブル状態になってしまって、
おそらく、食べることができなくなるだろうから。(笑)



aso5.jpg
↑ 阿蘇の赤牛
  (ちなみに私は、和牛と国産牛の違いが、いまひとつ、よくわからない...




共通テーマ:旅行