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やまなみハイウェイの走りかた [ツーリング情報]

九州ツーリングのハイライト、やまなみハイウェイを走ってきた。


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やまなみハイウェイ


やまなみハイウェイとは、大分県湯布院の水分峠から、
熊本県阿蘇の一宮町を結ぶ県道で、正式名称は、
「大分県道・熊本県道11号別府一の宮線」という。
観光を目的とした有料道路として開通したのであるが、
もう、ずいぶん前に無料開放されている。
そして、無料となったあとも、やまなみハイウェイの
愛称で呼ばれているのである。
九州にドライブやツーリングに行くならば、
やまなみハイウェイは、絶対にはずせない。
私自身は、過去にクルマで3回、オートバイで2回、
ここを走っているが、何回走っても楽しい道であると思う。


やまなみハイウェイを走っていて、楽しいのは、
火山地形のケーズデンキともいえるほど、
バラエティに富んだ地形をみることができることである。
阿蘇が火山地形のデパートとするならば、
久住は火山地形のケーズデンキなのである。
多少、マニアックな雰囲気を感じていただければと思う。(笑)



まずは、九重連山のうち、硫黄山であるが、
現在も活発な活動を続けている活火山であり、
いつも噴煙をあげている。

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噴煙をあげる硫黄山


日本国内で、噴煙をあげる火山は、珍しくはない。
思いつくままあげてみると、北から十勝岳、浅間山、
三宅島、阿蘇山、桜島などがあげられる。
けれども、いつもいつも噴煙をあげている火山というと、
珍しい存在なのではないか。

ていうか、不思議である。

いったい、どこにそんだけの水があるというのだろうか。
火山活動が活発で、常に高い地熱を発生しており、
なおかつ、地下水脈から大量の水が常に供給されるという
条件が揃っていることが、常に噴煙をあげている理由
なのだろうけど、なんにしても、久住の硫黄山と、
阿蘇山は不思議な山だなあ、と、私は思うのである。


飯田高原(はんだこうげん)は、広大な火砕流台地である。
いまから約9万年前、大規模な噴火を繰り返した九重火山群は、
膨大な量の噴出物を出し、ここに、ゆるやかな台地をつくった。
長者原(ちょうじゃばる)はその中心地で、38ヘクタールにも
およぶ広大な湿地になっている。

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長者原
※遠くにみえる、ふたつの頂上を持つ山が、由布岳である


長者原ビジターセンターは、九重連山トレッキングの拠点である
とともに、久住地区の地形、地質、動植物などについての
情報が展示されており、地質に興味がある方は訪ねてみる
といいだろう。

長者原ビジターセンター



また、このあたり、地熱が非常に高い地域であり、
珍しい地熱発電所がある。九州電力の八丁原発電所(はっちょうばる
はつでんしょ)は、日本最大の地熱発電所で、その出力は、
5万5000キロワット×2の11万キロワットである。
世界最大の原子力発電所である柏崎刈羽原子力発電所の出力が
821万2千キロワットであるから、約1/75の規模。
とはいえ、これだけの出力の発電所が、まったく二酸化炭素
を発生しないのだから、立派なものだといえよう。

八丁原発電所には、展示館が併設されている。きれいなおねえさんが
ていねいに発電所内を案内してくれるので、とてもためになる。
私は、今回は行かなかったけど、地熱の利用に興味がある方は、
ぜひ行かれるといいだろう。
べつに、地熱の利用なんぞには興味はないけれど、
きれいなおねえさんには興味がある、とおっしゃる方も
行ってみる価値はあるかもしれない。

九州電力八丁原発電所



ということで、本日の記事のまとめであるが、
やまなみハイウェイは、九州ツーリングのハイライトであり、
訪ねてみる価値はある。その際、火山地形に注目し、
地球の歴史に思いをはせてみるのもいいかもしれない。


なお、冬にやまなみハイウェイを走るのに、注意しなければ
いけないのは、路面の凍結である。晴れた日の日中ならば
ほとんど心配ないとはいえ、標高1000メートルくらいの高地
であるから、日陰は凍っていることもある。
今回、私は快調に走っていたけれど、牧の戸峠を登る最初の
カーブが凍っていて、後輪がズリッとなってしまった。
私は運転がどヘタなので、カーブ手前で凍っていることに気がつき、
後ろブレーキで減速しながら、時速30キロくらいで慎重に入った
のだけど、それでもすべってしまった。

まったく、心臓が口から飛び出そうだったよ。
あわてて、飲み込んだけどさ。
(^^;

ということで、これからの時期、やまなみハイウェイを走るなら
路面凍結には、十分注意していただきたいのである。



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