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ホンダが新型二輪用ATを開発 [オートバイの話]

ホンダが独自開発の二輪車用の新型AT「HFT」を開発し、
搭載した市販予定車「DN-01」を、東京モーターショーに
公開する予定である。


HFT


DN-01  ※上2点の写真の出所は本田技研工業


リンク
ホンダのプレスリリース

ホンダは10月4日、Honda独自技術の新型オートマチック
トランスミッション「油圧機械式無段変速機HFT
(Human-Friendly Transmission)」を開発したと発表した。
さらに、HFTを搭載した市販予定車DN-01を、10月27日から
開催される第40回東京モーターショーに公開する予定。
DN-01は、2008年前半に販売開始される見通しである。

ホンダは2005年のモーターショーにおいて、DN-01を
コンセプトモデルとして展示している。私も、2005年の
モーターショーを見学に行っており、興味深く見ていた。
当時、HFTについては、その仕様しか公開されなかった。

8月19日に、私はこのBlogにおいて
250ccのスポーツ車はCVTを搭載して復活させてはどうか
という記事を掲載している。あれを書いたとき、
HFTのことは、もちろん頭にあった。
けれども、あのときはまだ、HFTは製品化されていなかったし、
まさか、ホンダがこんなに早く開発を完了し、市販化するとは
思っていなかったのだ。

あの記事を書いた時点では、二輪用のATとしては、スズキが
スカイウェイブに搭載した電子制御CVTが最高のものであった。
だから、私は今後、すべての二輪ATはスカイウェイブのCVTを
キャッチアップする方向に動くだろう、と見ていたのである。
だからこそ、「CVTを搭載してはどうか」と書いたのである。

ま、言い訳はこれくらいにしておこう。
(^^;A

私は二輪のジャーナリストではなく、1ユーザーにすぎない。
当然、集められる情報には限りがあるから、業界の最新動向
を追えるわけではない。
私にできることは、18年間、オートバイに乗り続けてきた経験から、
製品に対する意見やニーズを情報発信することだけである。
 
 
で、HFTであるが、基本構成は、エンジンの動力を油圧に
変換するオイルポンプと、その油圧を再度動力に変換して
出力するオイルモーターからなる。それぞれ複数のピストン
とディストリビューターバルブ、ピストンを作動させる斜板、
出力軸と一体化されたシリンダーで構成される。
というとワケがわからないかもしれないが、一言でいうと
「油圧で動くCVT」である。当然のことながら、ATモードと
マニュアルモードを備えており、状況に応じて選択することが
できる。

で、なんで、680CCのDN-01なのか。

周知のように、AT限定の大型自動二輪免許は、650CCまで
である。ホンダは例によって国内市場など、眼中にないのか、
あるいは国際商品としてDN-01を普及させてから、
国内市場に普及させようとしているのかもしれない。
  
 
ということで、HFTであるが、気軽にライディングを楽しみたい
ライダーにとっては、今後、注目される機構である。
東京モーターショーで、ホンダのブースを見る際には
是非ともDN-01の実車をご覧になることを、お薦めするもの
である。

スズキは電子制御CVT、ホンダはHFT、ヤマハはFJR1300ASにおいて
電子制御のセミオートマチックを実現している。国産主要メーカーの
スポーツバイクにおけるAT方式は出揃った。
今後、スポーツバイクにおいても、AT化は急速にすすむだろう。
5年後においては、MTのオートバイに乗っているのは、燃費を重視する
バイク便などの商用車と、SR400など、ごく一部の車種だけになっている
に違いない。

個人的には、オートバイにおけるAT化のメリットははかりしれない
と思っている。簡略な操作は、疲労の軽減と安全運転につながる。
主としてツーリングにオートバイを使っているユーザーにとっては、
ATは必須のものになるだろう。
私自身は、現在乗っているCB750から乗り換えるときは、
HFT搭載の車種を選ぶつもりである。
 
 



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