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いまさら人には聞けないシリーズ6 トラックの通せんぼ問題について [オートバイの話]

高速道路の追い越し車線を
大型トラックが時速90キロくらいで走って
長時間、車線をふさいでいるとき、
オートバイはどうしたらいいのか。


結論から先に言うと、
後ろについてはいけないね。
走行車線を走って、追い越し車線が空くのを
待つべきである。



そもそも、なぜ、大型トラックが時速90キロくらいで
追い越し車線を走るのか。
それ以上、スピードが出せないのである。

知っている人は知っていると思うけど、
8トン以上の大型トラックには、2003年より、
時速90キロを超えて加速できないようにする
速度抑制装置(スピードリミッター)の装着が
義務づけられた。

ちなみに、車両総重量が8トン以上の貨物自動車の
制限速度は、時速80キロだね。

で、なんで、いまになって、トラックの通せんぼ問題が
取りざたされるようになったかというと、
一部の高速道路の最高速度が時速120キロに引き上げられ、
また、3車線もある道が増えているから。
そんなところで、時速80キロとか90キロで、
3台が並んで走られたら、たまったもんじゃないよね。

要するに、時速80キロ規制とか、90キロのスピード
リミッターそのものが、時代に合わなくなっているのである。

ま、それはともかく、トラックは時速90キロ以上は出せない。
で、追い越し車線をふさいで走っているところを、
オートバイが追いついてしまうことは、よくあることである。

そういうとき、どうするか。

ここから先は、「私はこう思う。だから、こうしている。」
という意見を書くよ。もちろん、反対意見はあると思う。
私の場合は、いったん、走行車線にもどる。
そして、追い越し車線が空くまで待つね。
で、追い越し車線が空いたら、車線変更して、
一気に全部、追い越す。
これによる時間のロスは、ほとんどないはずである。

なぜ、いったん、走行車線にもどるかというと、
こういう状況だと、かならず、うしろにトラックが来るから。
時速90キロで走りながら、車間距離5メートルとか、
そんな感じで、はさまれることになる。

これにも理由があって、トラックの運転手たちが、
もっとも気にしているのは、燃費なのである。
だから、なるべくオートクルーズのスイッチを
切りたくない。

だから、通せんぼしているトラックの直後に来るまで
オートクルーズのスイッチを切らない。
いったん時速80キロとかに落とすと、
そこから90キロまで上げるのに、多くの燃料を消費するからね。
あいだにオートバイがいようがいまいが、
そんなの、おかまいなしである。

彼らにしてみれば、オートクルーズで一定の速度を保ちながら、
トラック同士、お互い、譲り合って走っているわけ。
そういった彼らなりの事情で走っているところに、
高速で割り込んでくるオートバイなんか、
調和を乱す、邪魔もの以外のなにものでもないから。

そもそも、トラックの運転手のあいだでは、
高速道路はオレたちの職場、という意識があり、
乗用車とかオートバイは、勝手にオレたちの職場に
入ってくる邪魔なやつら、という感覚なのである。
遊びで走っているオートバイに道を譲ってやろう、とか、
安全を確保するために、速度を落としてまで
車間距離をあけてやろう、とか、
そんな思いやりなんか、まったく期待できないから。

はっきり言って、事故って殺されても、
「オートバイが、ものすごい速度で走っていたから。」
と主張されてしまうから。
で、警察はたいがい、それを信じてしまうから。
多少、おかしいな、と思っても、
いちいち調べるのが面倒くさいから、
トラックの運転手の言い分を聞いて、
「そういうことにしましょう。」
ということにされてしまうのである。

ま、とにかく、そんなところで、あえて危険をおかしてまで、
追い越し車線にいる必要はないから。
私の運転に対する考え方は、
なるべく危険な状況には近づかない、というものなので、
いったん、走行車線にもどる。
で、追い越し車線があくまで待つ。

追い越し車線があけば、時速90キロで走る
トラックの2台や3台、まとめて追い越すことなんか、
オートバイにとっては、簡単だから。



ということで、今回の記事のまとめであるが、
高速道路で、追越車線を通せんぼしているトラックの
直後についてはいけない。
いったん走行車線にもどって、
追い越し車線が空いたら、まとめて抜けばいいから。


ちなみに、いまどきのトラックは、デジタルタコグラフで
常に、事業者に監視されている。
スピードの出しすぎはもちろん、
急ブレーキの回数とか、
ちゃんと、2時間おきに休憩をとっているかとか、
すべてチェックされている。
GPS機能により、どこにいるかもわかる。

最近では、タクシーにもデジタルタコグラフが装着されている。
トラックとかタクシーなどのプロドライバーは、
サラリーマンとちがって、いつも管理職と顔を合わせている
わけではなく、キラクな仕事だな、と、ずっと思っていたけど、
最近では、そうでもなさそうだ。

なるべく、なまあたたかい目で、見守ってあげたいね。
サービスエリアなどで、大型の枠に乗用車をとめる
なんてことは、やめてあげようね。www

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