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ジナーを使ってみる その2 [ムダ知識]

4,320円で買ったジナーを使って、実際に写真を
撮ってみることにする。


domo01.jpg
ジナーを使って写真を撮る

ジナーを使って、大判カメラで撮影する操作手順を
説明しようと思う。若干、内容が深く、かつ、
ふつうの方にとっては、限りなくどうでもいいハナシ
だから、ご興味のない方は、どうぞ、ほかのブログに
行ってください。www

まずは、被写体にカメラをむけて、ピントを合わせる。
ま、それは、どんなカメラでも同じだと思うけど。
大判カメラのレンズには、必ず、シャッターを開放する
仕組みがついている。ということで、シャッターを
開放して、ピントグラスに写る像を、直接見ながら
ピントを合わせる。ミラーもプリズムも介していない
んだから、これがいちばん確実、かつ正確だよね。

像をはっきり見るためには、冠布(かんぷ)とルーペが
必需品だね。要するに、昔の写真屋さんがやっていた方法
そのまんま。www

ooban_camera.png
昔の写真屋さん



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冠布のなかでピントグラスに写った像
 ※上下逆さまになる


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ルーペでピントを確認する


つぎに露出を合わせるわけだけど、大判カメラには、
デジタル一眼とか、コンパクトカメラに付いているような
露出計なんか付いていない。だから、単体の露出計が
必要になるね。

demo06.jpg
私の使っている露出計
 ※入射式と反射式およびフラッシュメーターを
  兼ねている


単体の露出計は、カメラに付いている露出計にはできない
いろいろなワザが可能だから、ひとつ持っておくと便利。
ま、いまどきはスマホに露出計のアプリがあるから、
それでもいいと思う。その話はまた、べつの機会に
詳しく説明しよう。

露出を測って、シャッタースピードと絞りの組み合わせを
決めたら、レンズを絞って、被写界深度を確認する。
アオリを使っている場合は、画面がイメージサークル
のなかに入っているかどうかを確認する。
レンズには、その焦点距離とフランジバックにより
固有の写る範囲(=イメージサークル)がある。
ジナーのピントグラスの四隅が切れているのは、
イメージサークルの確認をするためだね。

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イメージサークルからはずれた状態


このあたりの話は、ちょっとだけ、むずかしいかも。
デジタル一眼レフで写真を撮っておられる方ならば、
被写界深度の話はわかってくださると思うけど、
イメージサークルの話は、中判、大判で実際に
撮ってみないと、わかりづらいかもしれない。

準備ができたらシャッターを閉じ、フィルムホルダーを
カメラバックに入れて、遮光板をはずす。
最後にシャッターをきって、撮影完了。

demo05.jpg
フィルムホルダーを入れて撮影

撮影後は遮光板を入れて、フィルムホルダーをはずす。
このとき、遮光板には白い面と黒い面があるから、
未露光は白、露光済みは黒、と決めておけば、
二重露光を防ぐことができるね。

ま、カメラである以上、基本的な操作は最新のデジタル一眼
となんら、かわらない。
けど、大判カメラの場合は、ひとつひとつの操作が
自動化されていないぶん、ぜんぶ、自分でやらなければ
いけない。そのぶん、私のようなどヘタでも
自分のイメージどおりの写真を撮ることができるね。



ということで、今回の記事のまとめであるが、
大判カメラで写真を撮る手順は、基本的には、
ふつうのカメラと同じである。それだけ。


私のようにどヘタな者が、中判とか大判を
使わないといけない理由だけど、絵画とか写真の場合、
空間を四角く切り取る「フレーミング」が、きわめて
重要な要素になる。それを決めるために、黄金分割とか、
いろいろな理論があるわけだけど、基本的には、
撮り手のセンスによるものが大きいと、私は思う。

私の場合は、そのセンスがあまり良くない。
だから、その場でフレーミングが決められない。
ということで、とりあえず広めに撮っておいて、
あとでトリミングをするということが習慣になってる。
だから、35ミリ判じゃなくて、中判とか大判など、
大きいフィルムで撮らないとダメなんだよね。

写真が上手な人は、トリミングは絶対にやらないという。
私なんか、そんなの、考えられないもんな。www
ま、それはともかく、ちょっとくらいトリミングしても
画面が大きく荒れることがないというのは、
中判、大判の大きなメリットだと思われ。
(つづく)


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