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釧路~長万部自転車ツーリング その7 [日本外周自転車の旅]

釧路から長万部まで、自転車で走った。(6日め)


6日め  伊達市~長万部  約50km rebun.gif

2017年6月28日水曜日、私は北海道伊達市のアルトリ岬
キャンプ場にいた。
のんびりと、午前7時ごろ起きる。
きょうが、今回の旅の最終日なのであるが、函館まで行く
ことが絶望的になってしまったので、テンションが
下がりまくりであった。

クロスカブの旅人氏も、すでに起きていた。昨日はテントから
ずっと出てこなかったので、今朝になり、初めて見たのだが、
若い男性であった。私がおはようございます、と挨拶すると、
すこしびっくりしたような感じで、あ、おはようございます、
と挨拶を返された。それをきっかけに、すこしだけ話をした。

私 「このバイクで、日本一周をされておられるんですか?」
クロスカブ氏 「そうですけど。」
私 「すごいですね。私もバイクに乗りますけど、
   110CCだと長距離を走られるのはきついでしょう。」
ク氏「まあそうですね。そちらは...自転車で日本一周
   をやってるんですか?」
私 「いちおう、そうです。でも、コマ切れなんです。
   サラリーマンですから、一気に走る時間がなくて。
   今回は釧路から走りはじめて、今日で6日めですけど、
   明日には、東京に帰らないといけないんですよ。」
ク氏「ははあ。で、次回は、終わったところから、
   そのつづきをやると。」
私 「そういうことです。」
ク氏「いったい、何年かかることやら、ですね。」
私 「なんだかんだで、もう10年くらい、やってますが。
   まだ、半分をちょっと超えたくらいです。(笑)」


テントをたたんで撤収。荷物を自転車に積んで、出発しよう
とすると、こんどはクロスカブ氏のほうから、声をかけてきた。

ク氏「どっち方面に行くんですか。」
私 「長万部方面に行きますが。」
ク氏「トンネルが多いですから、気をつけて行った方が
   いいですよ。」
私 「どうもありがとうございます。あなたも気をつけて。
   どうか、いい旅を。」
ク氏「どうもー。」



午前8時に出発した。
まずは、国道37号線にもどり、北にすすむ。
洞爺(とうや)駅で休憩。ここには来たことがある。
20年以上前に、家族で洞爺湖にいったとき、利用した
のである。駅舎は新しく、大きくなっており、
かつての面影はなかった。
洞爺湖は、水はきれいだし温泉もあるし、札幌や新千歳空港
から近いわりには、なかなかいいところである。
2008年には、主要国首脳会議(G8=サミット)が開催されている。


さらに国道37号線をすすむ。道の駅とようらで休憩した。
この道の駅は海岸線からはなれており、静かなところである。
周囲に民家はなく、車中泊にむいていると思われる。
自転車の旅人も、まあ、大丈夫なのではないかと思われる。

礼文(れぶん)から登りになる。有名な礼文華峠(れぶんげとうげ)
であり、むかしから交通の難所である。さきほどクロスカブ氏が
「トンネルが多いから気をつけて。」と言ったのは、
この峠のことを言っているのである。

もちろん、私も礼文華峠のことは調べてきており、
トンネル通過にそなえて、反射材のタスキを2本かけて、
さらに赤いピカピカを2個、点灯させている。
が、それでも危険なことには変わりはない。

短い礼文トンネルを越えると、全長1,331メートルの
礼文華トンネルがある。それを過ぎると、
礼文橋、小幌橋(こぼろばし)の順に渡る。
このあたりが最高地点であり、標高は約230メートルであった。

rebun.jpg
礼文トンネル

koboro.jpg
小幌橋


小幌橋を渡るとき、海側を見てみた。
牛山隆信氏による秘境駅ナンバーワンの小幌駅(こぼろえき)
が見えるかな、と思ったのだが...。残念ながら見えなかった。
距離的には、ほんの300メートルくらいのはずなのだが。
駅におりる道らしきものは、まったくない。
さすがに秘境駅ナンバーワンである。
どうやったって、行けるわけがない。
まさしく、別格の秘境駅であった。

小幌橋をわたると、一方的な下りになる。
静狩(しずかり)トンネルをぬけると、噴火湾が
きれいに見えた。

hunka.jpg
静狩トンネルを越えた地点で


長万部駅には、午前11時に着いた。
すこし早いけど、今回の旅はここで終わりにする。
ここで終わる理由は、次回、旅を始めるとき、
来やすいからである。長万部は特急停車駅であるから、
新千歳空港から、約1時間半で来ることができる。

誰もいないローカル線の無人駅に着いて、ほっとひと息つき、
自転車を輪行袋に入れ、普通列車で帰るというのは、
旅の終わり方としては最高かもしれないが、
つぎにそこに来ることを考えると最悪である。

osha01.jpg
長万部駅にて

私は自転車を分解して、輪行袋に入れ、列車に乗る準備
をととのえた。そして、駅から歩いて2分の位置にある
かなや本店に行き、かにめし弁当(1,080円)を購入。
昔から、多くの旅人に愛され続けてきた逸品である。
列車に乗り、包み紙を開け食べる。隣にすわっている人が、
ちらっと、かにめしを見た。

kanime.jpg
かなやのかにめし弁当



ということで、今回の記事のまとめであるが、
釧路から北海道南岸を通るコースは、
長大トンネルが多いうえ、霧が多く、風が強いなど、
条件の悪い日が多いけど、高低差が少なく、
高い峠といっても礼文華峠くらいであり、
おおむね走りやすい。60才を超えた体力でも、
自転車で走ることは十分に可能であるので、
ご興味のある方は、走ってごらんになるといいだろう。


アルトリ岬で会ったクロスカブの旅人氏に、
いったい、何年かかることやらですね、と言われて
しまった私の「日本外周自転車の旅」であるが、
これまでの途中経過は、以下のようになっている。

koremade.gif
※青い線がいままで走ったコース

計算してみると、合計で約7,000キロくらい走っている
ことになる。日本外周は、トータルで12,000キロくらい
だから、まだ半分をちょっと超えたくらい。
ま、がんばるしかないね。www


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