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釧路~長万部自転車ツーリング その6 [日本外周自転車の旅]

釧路から長万部まで、自転車で走った。(5日め)


5日め  苫小牧~伊達市  約109km murosan.gif

2017年6月27日火曜日午前4時に起床。
今回のツーリングでは、朝寝坊ばかりしてきたが、
ようやく、自転車乗りにとって、ふつうの時刻に起きる
ことができた。けれども、4日間で走行した距離は、
予定していたよりも100kmほど距離が足りておらず、
この時点で、函館まで行くつもりだった計画の達成は、
もはや絶望的である。

まあ、いい。
茨城~新千歳空港までの航空券は安い。
また、北海道に来ることができる、と考えればいい。

午前5時に出発する。
苫小牧から国道の番号がかわって、国道36号線となる。
この道は室蘭まで続いている。4車線あるので、走りやすい。
けれども、大型トラックがやたらと飛ばしているので、
自転車で走るのは、命がけだけど。

虎杖浜(こじょうはま)という、しぶい温泉街を通る。
海岸沿いには、かに料理の店がならんでいる。温泉と海産物の
両方を楽しみたい方にとっては、いいところだと思う。

国道36号線沿いに、500マイルという名の民宿がある。
昔、ピーター・ポール&マリー(PPM)という
フォークバンドがあった。私たちの世代では、知らぬ者は
いないくらい、有名である。その代表的なヒット曲が
「500マイル」であった。マリー・トラヴァースさんの
美しい歌声とともに、ご記憶の方も多いと思う。

500Miles
 If you miss the train I'm on.
 You will know that I am gone.
 You can hear the whistle blow.
 A hundred miles.
 A hundred miles, a hundred miles.
 A hundred miles, a hundred miles.
 You can hear the whistle blow.
 A hundred miles.

500マイル
 あなたが私の乗った列車に乗り遅れたら
 私が旅立ったことを知るでしょう
 あなたは100マイル先で
 汽笛が鳴るのを聞くでしょう
 100マイル、100マイル、100マイル、100マイル先で
 あなたは汽笛が鳴るのを聞くでしょう

                   訳詩 tak

500Miles(ピーター・ポール&マリー)

※権利関係は不明です



そのマリー・トラヴァースさんも、2009年に白血病により
帰らぬ人となった。私が好きだった歌手、芸能人などが
次々と亡くなっていくと、自分が老いているのを、
ひしひしと感じるな。

午前10時すぎ、登別(のぼりべつ)駅につく。
有名な登別温泉の最寄り駅だけど、温泉に行くには、
ここから標高300メートルほどのところまで、
登らなければならない。バスで15分ほど。
さらに、クマ牧場に行くには、ロープウェイに乗る。

駅構内には、登別温泉のパンフレットが置いてあった。
英語、中国語、韓国語版はあったものの、日本語版はなかった。
現在の北海道観光事情を、よく反映しているのかもしれない。

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登別駅にて


さらに国道36号線をすすみ、東室蘭(ひがしむろらん)から、
室蘭市街方面に向かう。
午後0時10分、母恋(ぼこい)駅に着いた。
母恋駅は、青春18きっぷのポスターとパンフレットに
使われた駅なので、どんなところなのか興味があったのだ。

来てみると、なんてことはない駅であった。
母が恋しい、という駅名だけで決定された感じであり、
担当したカメラマンも、さぞや困っただろうなと思う。

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bokoi3.jpg
母恋駅にて

青春18きっぷPRポスターに室蘭・母恋駅の写真採用 (室蘭民報社)
https://this.kiji.is/210216708034478089


母恋駅から、急な坂を登る。
2017年6月27日午後1時10分、地球岬に着いた。
地球岬は、正式にはチキウ岬といい、アイヌ語で「断崖」という
意味だそうだ。たしかに100メートルくらいありそうな断崖が
続いている。きれいに晴れてくれたので、しばし景色に見とれる。

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地球岬にて



地球岬から東室蘭にもどり、こんどは北にむかって走る。
国道の番号が変わり、国道37号線となる。
東日本最大の吊り橋である白鳥大橋が見える。
渡ってみたいけど、自動車専用道路なので、自転車では
わたれない。

さらに国道37号線を北上。
午後5時ごろ、道の駅「だて歴史の里」で休憩する。
仙台の伊達家ゆかりの地であり、JRの駅名は
伊達紋別(だてもんべつ)である。

さて、そろそろ、寝る場所を決めないといけない。
この道の駅は、ひろいから車中泊にはよさそうだけど、
市街地なので、テントを張ったりしたら110番通報されそうだ。
11km先のアルトリ岬キャンプ場か、18km先の道の駅とようら、
あるいは、20km先の豊浦海浜公園キャンプ場か、という選択になる。
もう、函館まで行くのは諦めているので、無理をせず、
いちばん近いアルトリ岬キャンプ場に行くことにした。

アルトリ岬キャンプ場に行くと、ホンダのクロスカブに乗った
先客がいた。テントのなかで寝ているようで、姿はみえない。
すこしはなれた場所にテントを張る。
アルトリ岬は、意外と景色のいいところだった。
しかも、利用料は無料である。

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アルトリ岬キャンプ場にて


こういうところで、1週間くらい、滞在してみたいなと思う。
まあ、そんなことを言っていながら、いつも一晩すごしたら、
次の場所にむかって、出発してしまうのだけど。
つねに移動していないと気がすまない、損な性分なのである。

静かな夜であった。セイコーマート南有珠店で買った
幕の内弁当を食べ、すぐに寝てしまった。


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