村上はとても親切な人がいる町だった [ツーリング情報]
新潟県の村上市を訪ねた。
村上の古い町並み
村上は、新潟県北部に位置し、村上藩の城下町として、
栄えたところである。市内を流れる三面川 (みおもてがわ)は、
サケの遡上で有名である。
とはいうものの、私はまだ、村上を訪ねたことがない。
羽越本線の列車に乗っていると、この駅を境に、北は交流電化、
南は直流電化であるため、ほとんどの列車は、この駅に停まるし、
普通列車に乗っていると、必ず乗り換えるのであるが、
それでも降りたことはなかった。
「どんなところなんだろう?」
と、私は、かねてから思っていた。
じつは、今回、私が村上に行ったのは、観光のためではない。
自転車ツーリングの途中、銀行でお金をおろすためであった。
村上駅近くにある信用金庫のATMでお金をおろして、用事はすんだ。
で、ついでに、少しだけ、町を見てみようと、
町の中心地まで、自転車で走っていったのであった。
市役所の近く、上町、大町のあたりは、古い町並みであった。
私は自転車をとめて、写真を撮っていた。
すると、自転車に乗ったおじさんに、声をかけられた。
おじさん 「みどころ、わかる?」
私 「い、いえ。でもまあ、適当に見てまわりますから。」
おじさん 「ついておいで。」
なんだか、強引である。
どうやら、ボランティアで、観光ガイドをしていらっしゃる方らしい。
私は引き回されるのは、あまり好きではないのだが。
けれども、、おじさんは、ひとりでどんどん先に行ってしまう。
仕方なく、ついて行く。
おじさんは、一軒の古いお店の前でとまった。
私も自転車をとめ、電柱にもたれかけさせた。
(私の自転車は、輪行のじゃまになるから、スタンドをつけていない)
おじさんは、お店の人に、
「ごめん、見せてもらうよ。」
と声をかけて、どんどん、中に入っていく。
私は、お店の人に一礼をして、
「すみません。恐れ入りますが、見せてください。」
と声をかけた。お店の人は、すべて承知しているようで、
にこにこ笑いながら、
「どうぞ。」
と言ってくださった。
中に入ると、私は息をのんだ。
サケである。
おびただしい数のサケが、天井からつるしてある。
村上名物の塩引き鮭 (しおびきざけ)であった。
こうやってつくるのか。
塩引き鮭
そばに寄ってみると、サケは乾燥して飴色になっている。
やや、強烈な臭いである。
お店の人が来たので、少しだけ、話を聞かせていただいた。
私 「これが有名な塩引き鮭ですよね。いわゆる燻製なのですか。」
お店の人 「いいえ。塩漬けにしたあと、こうして室内で干すのです。
それで自然に発酵します。」
ほー、そうだったのか。
それにしても、いい色で美味しそうだ。
お店の名前は、喜っ川 (きっかわ)さんという。
有名なお店のようである。
喜っ川さんWebページ
1匹、買って帰りたいけど、自転車に乗せるわけにはいかない。
しかも、塩引き鮭は、1匹1万数千円から2万円以上もする
超高級食材である。
結局、見せてもらっただけで、買わないで出てきてしまった。
喜っ川さん、どうもすみませんでした。 m(_ _)m
ボランティアのおじさんは、私が出てくるのを待っていて、
「次はこっち。」
と言って、また、勝手に走り出す。
あわてて、ついていく。
すると、風情のある町並みのところに出た。
おじさん 「ここから向こうが昔の武家屋敷。こっちは昔の町人町。
あとは、自由に見てまわって。」
私 「どうもありがとうございます。いつも、こうやって、観光客を
案内してくださっているのですか。」
おじさん 「うん、そう。」
私 「失礼ですが、おいくつですか。」
おじさん 「75才。」
私 「お元気ですねえ。」
おじさん 「ははは。村上生まれの村上育ち。」
私 「...いいところですね。」
おじさん 「うん。今夜は竹灯祭りだから、よかったら見て行って。」
おじさんは、そう言うと、自転車で走り去って行った。
その後、私は、ひとりで町人町をみてまわった。
家の多くは、木でできた塀に囲われており、それらは、すべて黒く塗られていた。
その深い黒が、古い家々とのあいだで、渋い調和をみせている。
雪の季節になれば、静かなモノクロームの世界になることだろう。
黒い塀で囲われた家々 (安善寺周辺)
地元のボランティアの人々が、竹灯祭の準備をしている。
竹灯祭とは、ななめに切った竹のなかに、ロウソクをともすというものだ。
残念ながら、今回、私は1日130キロ以上、走ることをノルマにしているため、
見ることはできないけど。
けれども、いつか、竹の灯りにうかびあがる古い町を、
写真に撮ってみたいな、と私は思った。
竹灯祭の準備をする人々
村上の古い町並み
村上は、新潟県北部に位置し、村上藩の城下町として、
栄えたところである。市内を流れる三面川 (みおもてがわ)は、
サケの遡上で有名である。
とはいうものの、私はまだ、村上を訪ねたことがない。
羽越本線の列車に乗っていると、この駅を境に、北は交流電化、
南は直流電化であるため、ほとんどの列車は、この駅に停まるし、
普通列車に乗っていると、必ず乗り換えるのであるが、
それでも降りたことはなかった。
「どんなところなんだろう?」
と、私は、かねてから思っていた。
じつは、今回、私が村上に行ったのは、観光のためではない。
自転車ツーリングの途中、銀行でお金をおろすためであった。
村上駅近くにある信用金庫のATMでお金をおろして、用事はすんだ。
で、ついでに、少しだけ、町を見てみようと、
町の中心地まで、自転車で走っていったのであった。
市役所の近く、上町、大町のあたりは、古い町並みであった。
私は自転車をとめて、写真を撮っていた。
すると、自転車に乗ったおじさんに、声をかけられた。
おじさん 「みどころ、わかる?」
私 「い、いえ。でもまあ、適当に見てまわりますから。」
おじさん 「ついておいで。」
なんだか、強引である。
どうやら、ボランティアで、観光ガイドをしていらっしゃる方らしい。
私は引き回されるのは、あまり好きではないのだが。
けれども、、おじさんは、ひとりでどんどん先に行ってしまう。
仕方なく、ついて行く。
おじさんは、一軒の古いお店の前でとまった。
私も自転車をとめ、電柱にもたれかけさせた。
(私の自転車は、輪行のじゃまになるから、スタンドをつけていない)
おじさんは、お店の人に、
「ごめん、見せてもらうよ。」
と声をかけて、どんどん、中に入っていく。
私は、お店の人に一礼をして、
「すみません。恐れ入りますが、見せてください。」
と声をかけた。お店の人は、すべて承知しているようで、
にこにこ笑いながら、
「どうぞ。」
と言ってくださった。
中に入ると、私は息をのんだ。
サケである。
おびただしい数のサケが、天井からつるしてある。
村上名物の塩引き鮭 (しおびきざけ)であった。
こうやってつくるのか。
塩引き鮭
そばに寄ってみると、サケは乾燥して飴色になっている。
やや、強烈な臭いである。
お店の人が来たので、少しだけ、話を聞かせていただいた。
私 「これが有名な塩引き鮭ですよね。いわゆる燻製なのですか。」
お店の人 「いいえ。塩漬けにしたあと、こうして室内で干すのです。
それで自然に発酵します。」
ほー、そうだったのか。
それにしても、いい色で美味しそうだ。
お店の名前は、喜っ川 (きっかわ)さんという。
有名なお店のようである。
喜っ川さんWebページ
1匹、買って帰りたいけど、自転車に乗せるわけにはいかない。
しかも、塩引き鮭は、1匹1万数千円から2万円以上もする
超高級食材である。
結局、見せてもらっただけで、買わないで出てきてしまった。
喜っ川さん、どうもすみませんでした。 m(_ _)m
ボランティアのおじさんは、私が出てくるのを待っていて、
「次はこっち。」
と言って、また、勝手に走り出す。
あわてて、ついていく。
すると、風情のある町並みのところに出た。
おじさん 「ここから向こうが昔の武家屋敷。こっちは昔の町人町。
あとは、自由に見てまわって。」
私 「どうもありがとうございます。いつも、こうやって、観光客を
案内してくださっているのですか。」
おじさん 「うん、そう。」
私 「失礼ですが、おいくつですか。」
おじさん 「75才。」
私 「お元気ですねえ。」
おじさん 「ははは。村上生まれの村上育ち。」
私 「...いいところですね。」
おじさん 「うん。今夜は竹灯祭りだから、よかったら見て行って。」
おじさんは、そう言うと、自転車で走り去って行った。
その後、私は、ひとりで町人町をみてまわった。
家の多くは、木でできた塀に囲われており、それらは、すべて黒く塗られていた。
その深い黒が、古い家々とのあいだで、渋い調和をみせている。
雪の季節になれば、静かなモノクロームの世界になることだろう。
黒い塀で囲われた家々 (安善寺周辺)
地元のボランティアの人々が、竹灯祭の準備をしている。
竹灯祭とは、ななめに切った竹のなかに、ロウソクをともすというものだ。
残念ながら、今回、私は1日130キロ以上、走ることをノルマにしているため、
見ることはできないけど。
けれども、いつか、竹の灯りにうかびあがる古い町を、
写真に撮ってみたいな、と私は思った。
竹灯祭の準備をする人々
ということで、今回の記事のまとめであるが、
新潟県の村上は、古い城下町であり、清流三面川に遡上するサケと、
塩引き鮭などの加工食品で有名である。
古い町並みはとても美しく、また、とても親切な人々がいる。
ご興味を持たれた方は、訪ねてごらんになると、いいだろう。
三面川のサケ漁は、10月21日から。これからが本格的なシーズンである。
サケ漁が始まると、新しい塩引き鮭が、吊される。
そして、村上市内の料理店で、新鮮な鮭を使った料理が提供される。