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オートバイでツーリングに出なくなった理由 [オートバイの話]

ここ2~3年、オートバイでツーリングに出ることが
すくなくなったのだが...。


その理由であるが、私のなかでは、やはり、2006年6月に
施行された、改正道路交通法がきいている感じがする。

オートバイやクルマに乗らない方は、ご存じないかも
しれないが、2006年6月1日、道路交通法が改正され、
オートバイも駐車違反取り締まりの対象
となったのである。
また、それまでの駐車違反の取り締まりが、一定時間、
駐車禁止場所に駐車していることを証明することが条件
だったのに対して、クルマ、オートバイを離れたら、
即、摘発されることになった。


恥を告白すると、私は2009年11月に、広島県で、オートバイの
駐車違反取り締まりにあっている。
2点減点のうえ、反則金9000円を徴収された。


状況としては、こうだ。
ある博物館に入ろうとした私は、オートバイをとめる場所
があるかどうか、係員に尋ねた。
「ないです。」ということだったので、
邪魔にならないようにとめるから、博物館の前の路上に
駐車していいか、と聞いたら、「いいですよ。」と言われた。
そこで、私は路上駐車して、その博物館を見学。
で、出てきてみたら、きれいなステッカーが貼られていたというわけ。
(-_-;


あれ以来、どうも、オートバイでツーリング
に出るのが、億劫になってしまったな。



オートバイ乗りの多くは、駐車といっても、道の駅とか、高速道路の
サービスエリアなどにとめる場合がほとんどであろう。
あとは走りっぱなし。
オートバイが好きな人、あるいは、単純にオートバイで走ることが
好きな人にとっては、それで、なんの問題もないのかもしれない。

しかしながら、私の場合、オートバイそのものは、べつに好きでもなんでもなくて、
旅の道具としてオートバイを使っている
のである。当然のことながら、目的地に着いたら、駐車場所を
探さなければならない。

かつては、よく、交番の前にとめさせてもらっていた。
目的地に着くと、駅前にある交番に行って、おまわりさんに、
「ちょっと1時間ほど、町を見てまわりたいのですが、
オートバイを置かせていただけませんか。」
と申し出るのである。

断られた記憶はない。

地方都市のおまわりさんというのは、だいたい、
オートバイ乗りが好きだし、また、みんな親切だった。
キャンプツーリングなどで、大きな荷物を積んでいたときには、
「不用心だから、荷物をおろして、交番のなかに入れておくといいよ。」
と言われたこともある。

いまは、オートバイを交番の前に置かせて、と言うことはできない。
警察官に対して、「駐車違反してもいいですか」と聞くようなものである。
となると、目的地に着いて、オートバイから降り、町や施設を見てまわる
ときは、駐輪場があることが、絶対条件になる。
が、その駐輪場がある町は、圧倒的に少ない。


多くのオートバイユーザーにとっても、このような思いは、
まったく同じらしい。
以下のグラフは、オートバイの生産台数の推移であるが、
2006年以降、激減している。
要するに、駐車する場所がない以上、オートバイは交通機関としての
機能をまったく果たさないからである。もちろん、リーマンショック以降の
経済環境の悪化も影響しているけど、
個人的には、改正道路交通法により、国内のオートバイ産業は、
完全に、息の根をとめられた感じがする。

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    二輪車生産台数の推移   出所:日本自動車工業会


とはいえ、少しずつではあるが、状況は改善されてきている。
先日、名古屋に出張に行ったところ、
町のなかに、オートバイの駐輪場があるのをみつけた。
場所は、伏見(ふしみ)のあたり。
名古屋におけるビジネスの中心地である。

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名古屋の市街地にある駐輪場

さすが、名古屋である。
こういった日常生活のなかにも、“カイゼン”が徹底しているよね。

このように、オートバイを使う人にとってのインフラが充実してきたら、
もう一度、オートバイでツーリングに出ようか、という気にもなる。
来月になったら、また、長距離ツーリングに出てみようかな、
と思っているのだが。


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