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いまさら人には聞けないシリーズ2  後輪ブレーキ [オートバイの話]

読者の方より、「私も横風を受けて、バランスを崩し、怖い思いをした
ことがあります。ああいう場合、どうしたらいいのでしょうか。」
と質問されてしまった。



またまた、本文に関係のない書き出しで恐縮なんだけど、
先日の記事で、私は原発の後始末は、中の人にまかせて、
これからは拡散した放射能から、いかにして身を守るかに
専念した方がいい、と書いた。情報収集も、そっちに集中すると。

で、調べていて思ったんだけど、
いま、サカナがヤバいね

Speediをはじめとする、国の放射能の拡散状況の分析は、
主として、人が住んでいる陸地の分析が中心である。
けれども、放射能の拡散は、なにも陸地だけとは限らない。
当然のことながら、海にもひろがっている。

british.jpg


上の図は、英国気象局(weather online)による放射性物質の
拡散予測である。かなり、広範囲にちらばっている
ていうか、ばらまかれた放射性物質のほとんどは、海に落ちたということだね。
まず、地球の自転による強い西風、ようするに偏西風により、
放射性物質が、西方向のかなり広範囲に流されている。
さらには、海流により、海に落ちた放射性物質が南下している
様子まで、よく予測している。
こういった熱流体解析というのは、技術的には非常に高度であり、
むずかしいのだけど、英国はこの領域の先進国なのである。


で、この結果を見て思うことだけど、
まずは、千葉より北でとれたサカナは
食べない方がいい

これは風評被害とか、そういうものではなく、
明らかにヤバいのだから、しょうがないのである。

とりわけ、根魚(カサゴ、メバルなど)と、
海底にいるサカナ(カレイ、ヒラメなど)は、
当分のあいだ、食べるのをやめた方がいいだろう。
セシウム、プルトニウムなどの放射性物質は、
水よりもかなり重たいから、最終的には海底にたまるというし、
とりわけ、ストロンチウムはカルシウムと結びつきやすく、
サカナの骨にたまるというから、やばいよね。

カツオとかサンマのような、回遊魚はどうか。
カツオは、南から北にむかって回遊し、秋にはまた、南に下りてくる。
いまごろは、高知、三重の沖あたりを東にむかっているころだから、
まあ、大丈夫だろう。
この時期にとれるカツオを、3枚におろして、表面をさっと焼き、
氷水で締める。それをスライスすれば、カツオのたたき。
塩で食べると、美味だよね。   ※個人の感想です

刺身で食べるには、秋に金華山沖から南下してくる戻りガツオが
脂がのって美味しいんだけど、今年はやめといた方がいいかも。
サンマは、北から寒流にのって、南下してくるサカナだから、
判断がむずかしいところだよね。
小さいお子さんがいらっしゃるようなご家庭では、慎重になった方が
いいかもしれないね。




で、本論の横風に流されるハナシだけど、
まず、いえるのは、初心者だろうが、ベテランだろうが、プロのレーサーだろうが、
あるいは、50ccだろうが、ナナハンだろうが、オーバーリッターであろうが、
横風が怖いのは、みんないっしょだから。
決して、質問者さんだけではありません。
気象条件によっては、本当にびっくりするほど、流されることがある。


そこで今回は、急に横風をうけて、不安定になったときなどにおいて、
どうすれば、車体が安定するのかについて、
述べようと思う。 「いまさら人には聞けないシリーズ」の
第2回である。 (第1回はこちら


なお、このBlogでは何度も申し上げているが、私は運転がうまくない。
ていうか、どヘタもいいところである。
だから、ここでは運転がうまい人の観点から、速く走るための技術を語る
のではなく、運転がどヘタな私が、いかにして、他車に迷惑をかけず、
かつ、安全に走っているのか、ということについて述べたい。
言い換えれば、どヘタな運転でありながら、いかにして、
より多くのセーフティ・マージンをかせいでいるのか、ということである。



まず、ヒマな方は、ぜひとも実験をしていただきたい。
用意するのは、オートバイではなく自転車。ママチャリでいいから。
で、ちょっと荒れた砂利道をさがして、以下の2つの走り方を
比較していただきたいのである。
1. ふつうに走る
2. かるく後輪ブレーキをかけながら走る


いかがであろうか。
かるく後輪ブレーキをかけた方が安定して走る
ことが、わかっていただけただろうか。
これは、自転車に乗っている者なら、誰もが知っていることなんだけど、
後輪ブレーキをかけると、車体が安定するのである。


理由については、いろんなことを言う人がいて、よくわからん。
とりわけ、オートバイ乗りのあいだでは、
「後輪ブレーキをかけることにより、後輪が路面に押しつけられ、
摩擦係数が上がる」とか、「後輪にかかるトルクが大きくなる」とか、
ほとんど、ワケのわからん理論がまかり通っている。
が、そのなかで、いちばんホントらしいのは、後ろ方向への負荷を
かけることにより、操舵力を安定させる効果
がうまれる
というもの。

ヨットなどでも、荒天時には、100メートルほどロープを流して、
後ろ方向への負荷をかけ、艇体を安定させるという方法があるし、
いざというときには、パラシュート式のシーアンカーを流すことにより、
安定させる。ということで、いちばん、しっくりくるし、ホントらしいね。


で、横風をくらって流される場合なんだけど、車体に急激な横方向への
力が加わり、一時的に操舵力を失うという状態だよね。
そういうとき、あわてて当て舵をあててしまうと、
よけいに不安定な状態になってしまうことがある。
だから、横風をくらったら、しばらく流されっぱなしの状態になり、
操舵力が回復した時点で、ゆっくりと舵をとって戻ればいい、というのが、
前の記事における私の主張であったわけ。
もちろん、これは、私のどヘタな運転において、経験的に覚えたことである。
ま、カッコわるいけど、安全に走れるんだから、それでいいじゃないですか。

けれども、そうも言ってられない場合も、たしかにある。
私の経験では、トンネルを出た瞬間、いきなり風速20メートル以上の突風を
くらったときには、ほんとうに飛ばされそうになったね。
そういう時に、思い出していただきたいのが、先ほど経験していただいた、
後輪ブレーキである。

スロットルはそのまま。
あわてて、いきなり閉じたりしない方がいい。
そして、かるく、ごくかるーく、後輪ブレーキをかけるのである。
ほとんど、あてるだけ、という感じで。
そうすれば車体が安定し、操舵力が回復するから。

あるいは、林道などの荒れた路面を走って、ハンドルが暴れたときも、
後輪ブレーキである。車体が安定し、操舵力が回復するから。
ていうか、そういうとき、前輪ブレーキを握ったら、ふつう、コケるけど。(笑)



ということで、本日の記事のまとめであるが、
オートバイに乗っていて、いきなり横風をくらって、バランスを崩しそうに
なったときは、かるく後輪ブレーキである。
また、荒れた路面で、ハンドルがあばれたときも、かるく後輪ブレーキである。
後輪ブレーキをうまく使いこなせば、オートバイを安定して走らせることができるから。

ベテランのオートバイ乗りの方には、
「なにを当然のことを言っておるのか。」
とか言われそうだけど、この記事は、そういう企画なのである。
だから、あたたかい目で見てほしいのである。
(^^;


ちなみにプロのレーサーや上級者は、ほとんど後輪ブレーキを使わない。
オフ車乗りも、上級者になると、林道などの荒れた路面であっても、
後輪ブレーキは、ほとんど使わないらしい。
理由は、後輪ブレーキを使うと、車体が安定して立ってしまうから、
上級者にとっては、かえって危ないらしいのだ。
やはり、上級者と言われるような人は、すごいもんだね。

私自身は、オートバイに乗り始めて、もう、通算で20年以上。
だけど、運転がどヘタだから、いまだに後輪ブレーキに頼りきりである。
上級者への道は、はてしなく遠いね。(笑)



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