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青春18で安曇沓掛に行ってきた [旅情報]

JR大糸線の安曇沓掛 (あずみくつかけ)まで行ってきた。


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いきなり暗い書き出しで恐縮だけど、福島の原発事故は、
どうやら最悪の事態(再臨界→炉心溶融)にはならなかったようだけど、
依然として、厳しい状態が続いている。
そのことは、官邸のホームページにも、ちゃんと書いてある。
ただ、それをちゃんと読み取るには、日頃から役所の出す文書を読み、
役所用語に慣れていることが必要だと思うけど。

役所用語
一時的な摂取で健康に影響が及ぶことはありません。
  ↓
本当の意味
継続的に摂取すれば健康に影響がおよびます。

役所用語
ただちに健康に影響を及ぼすことはありません。
  ↓
本当の意味
いずれ健康に影響は出ますよ。
などなど。

さらに一昨日、官房長官の談話で、解決までには一定の長期化
が見込まれる
という表現が、ついに出てしまった。
役所が使う言葉としては、おそらく最悪の表現である。
この言葉の本当の意味は、
いつ解決するかわかりません
ということである。つまり、放射能の漏洩が停まるまで、何年、何十年、
ヘタすると百年以上かかりますよ、ということを言っているのである。
ということで、福島県の方々にはお気の毒だけど、官邸のホームページ
を読む限り、事態は決して楽観的な状況ではない。
ちゃんと、そう書いてあるのだから...。


ところで、私は地震があって以来、週末はずっと家にいた。
すると、だんだんストレスがたまってくる。
このぶんだと、放射能にやられるよりも先に、ストレスにやられそうだ。
青春18きっぷも残っていることだし、ちょっと出かけてくることにした。
今回も、同行者がいる。友人のmakiさんである。

makiさんと私は、要するに渓流釣りの仲間である。
いっしょに、関東一円から中部地方まで、いろんな川に行った。
今回は、せっかく青春18きっぷがあるのだから、ちょっと遠征しようじゃないか、
ということになり、大糸線の安曇沓掛まで行くことにした。



朝、6時に高尾駅に集合。
6時14分発松本行の普通列車に乗る。
この列車、山をやっている人には、たぶんお馴染みだと思われる。
茅野駅に8時49分に着き、そこからバスに乗り換えて40分ほどで
八ヶ岳の一般的な登山口である美濃戸口(みのとぐち)に着くから。
北岳に行くには、甲府に7時40分着。
そこから芦安(あしやす)行きのバスに乗り、さらに広河原行きの
バスに乗り換え。いずれの場合も、新宿発のスーパーあずさ1号よりも、
早く着くことができるのだ。
ということで、夏のシーズンになると、座れないくらいの山屋が乗るらしい。
が、この時期は山屋も少なく、すいていた。

日野春(ひのはる)に、8時16分着。
かつて、新宿発23時55分発長野行という列車があった。
私は何回か、その列車に乗ったことがあるのだが、
深夜、この駅で1時間くらい、停まっていた。
要するに、小淵沢で小海線の始発列車に接続するためなのだが、
この1時間は、とても静かで、よく眠れたものだ。
そんなことを思い出した。

岡谷に9時05分着。ここで、9時08分発の「快速みすず」に乗り換える。
もちろん、そのまま乗っていても、松本に着くのだが、約20分ほど遅くなる。
すると、大糸線の乗り換えがきびしくなるから。
塩尻で、ミニエコーという愛称の小さな列車を見た。
荷物電車を改造したという車両で、なかなかの珍車である。

広丘(ひろおか)の駅舎は、ムダに立派である。
むかしは、ちっこい駅だったのだけど、最近になり建て替えたようだ。
近くにセイコーエプソンの大工場があるからなんだけど、
じゃあ、セイコーエプソンに勤める人は、みんなこの駅を使っているのか
といと、そうでもないようだ。
松本で大糸線に乗り換え、目的地の安曇沓掛には、10時40分に着いた。


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駅前にいるもの憂げな犬

駅を降りると、茶色い犬が憂いをおびた目で、私たちを見る。
吼えられるとイヤだから、なるべく目を合わせないようにして、通り過ぎる。
まっすぐ西に歩き、1kmほどで乳川 (ちがわ)に着いた。

乳川は、北アルプスから、いま流れ出てきたばかりですぅ、という感じの川で、
水は透明そのもの。しかも、水温は低い。
この日の水温は、5℃くらいであった。
この水温だと、サカナの活性はきわめて低く、また、水もきれいすぎるから、
正直いって、全然、釣れそうな感じはしない。
しかも、この日は風が強くて、ラインが流されてしまう。
流れのあるポイントに入れて釣るという方法ができないので、
落ち込みのポイントを、集中的にねらった。
結局、2時間くらいがんばったけど、一匹も釣れなかった。
名人のmakiさんも、10センチ以下のヤマメとイワナを1匹ずつ上げただけ。


15時36分発の列車で戻る。
松本駅で乗り換えるとき、売店でおにぎりとお茶を買った。
16時38分発の大月行きの列車のなかで食べる。
すると眠くなり、小淵沢まで無意識で過ごした。

makiさんは鉄道ファンではないので、青春18きっぷを使った旅行は、
退屈なのではないかと思う。
が、文句は一切、言わない。
黙って乗っている。なんだか、申し訳ない感じである。
立川には、21時ちょうどに着いた。



ということで、今回の記事のまとめであるが、
安曇沓掛の近くにある乳川は、まだ水温が低いから、サカナの活性が低い。
また、サイズも小さいから、釣りをするなら、もう少しあとの方がいいかも。