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ひとりで走る理由 [ひとりごと]

「いつも、ひとりで走っているようですけど、友だちが
いないんですか?(笑)}というメールをいただいた。


...いや。
べつに、友だちがいないわけではないし、
友だちの数は、ふつうだと思う。

友だちの定義を「親交のある人」とするならば、
大学時代のゼミの友人、クラブの友人とは、
いまだに親交があるし、社会人になってからも、
いろいろな場で知り合って、交流がある人は数多い。
むしろ、これ以上増えるとイヤだな
と思うくらいである。(笑)

というのは、Blog上のつき合いなど、友だちでもなんでもない
関係なら、会いたくなければ、べつに会わなければいいし、
また、会っても、気をつかうことはない。
けど、友だちだと、たまには会わなければいけないし、
会えば、退屈させないように、楽しませなければいけないし、
悩みがあれば、聞かなければいけないし、
困ったことがあれば、相談に乗らないといけない。
要するに、面倒くさいことも多い じゃないですか。(笑)
私にとっては、いま以上に、そういう人が増えると、
ちょっとイヤだな、という感じである。


一方で、友だちでもなんでもない人との交流を、無意味であると
思っているわけでもない。私は一時期、パソコン通信のバスケットボール
フォーラムのオフ会にはまったことがある。
どこかの体育館を借り切って、友だちでもなんでもない人たちと、
一日じゅう、バスケットボールをやるのである。

それだけ。(笑)

この友だちでもなんでもない人たちというのは
大きなポイントであり、要するにすごく気楽なのである。
仮に友だちといっしょだと、その人が楽しんでいるかどうか、
すごく気をつかうし、そうなると、心から楽しめないじゃないですか。

友だちでもなんでもない人であれば、気をつかう必要はない。
もし、面白くなければ、勝手に帰ればいいのである。
そういった意味で、バスケットボールが好きという共通点があるだけの
軽い人間関係のなかで、バスケットボールをやることに徹するというのは、
私にとっては、すごく楽しかったな。

パソコン通信には、オートバイのフォーラムもあった。
やはり、オートバイという共通の趣味を持った人同士が集まって、
気楽に楽しくやっていたようである。
オフ会もあって、ツーリングなどもやっていたようだ。
私は参加したことはないけど。
もちろん、これも、友だちでもなんでもない人たちということがポイントである。
だからこそ楽しいのである。

これが友だちだと、ツーリングへの参加が義務化されてしまうし、
あるいは誰かに誘われたら、少なくとも無視はできなくなる。
さらに人間関係に複雑になったりすると、とたんに面倒くさくなるからである。


ところで、パソコン通信のオフ会のような集まりの前提として、
共通の趣味、あるいは共通の関心事を持っている人の数が
きわめて多い、ということがある。バスケットボールフォーラムのオフ会を
例にとると、部活などでバスケットボールをやっていたという人はきわめて多い。
だからこそ、オフ会を開催しても、そこそこの人数が集まるのである。
けれども、数が少なければ、ひとりでやるしかない。
私が基本的に、いつもひとりで走っている理由は、まさにそれである。
つまり、私と同じ趣味、あるいは同じことに関心を持っている人が、
きわめて少ないからである。

要するに、
「国道425号線を走りに、和歌山県まで
行こうと思うんだけど、いっしょに行かない?」
と言って、来る人がいると思いますか? 

あるいは、
「国道1号線の箱根峠を自転車で越えよう
と思うんだけど、いっしょに行かない?」

と言って、来る人がいると思いますか?

そんな人、いるわけないじゃないですか。(笑)

少なくとも、たくさんいるわけはない。
オートバイに乗る人はすごく多いけど、そのなかで、国道を走ることに
興味がある人は少ないし、あるいは、自転車に乗る人はすごく多いけど、
そのなかで、箱根を越えようと思う人は少ない。


また、私がそういうことを言ったとして、必ず聞かれるのが、
「なんで?」
という質問である。

なんで、国道425号線を走りたいのか。
なんで、国道1号線の箱根峠を自転車で越えたいのか。
...もっともな質問である。

が、その理由を相手にわかるように説明するのは、
きわめてむずかしいし、また、面倒くさい。
旅に出る理由というものは、人それぞれ
であるし、また、その多くは個人的なもの
である。
だから、相手にわかるように説明するのは、むずかしいのである。
そんな面倒なことをするより、ひとりで走った方がてっとりばやいし、
また、そのほうが、ずっと気楽なのである。



ということで、今回の記事のまとめであるが、
私がいつもひとりで走っているのは、べつに友だちが少ないからでも、
まして、人間嫌いだからでもない。単純に、私と同じ趣味、同じことに関心
を持っている人が少ないからである。


人間の集団のなかで、リラックスできる人というのは、
一定のタイプがある。だから、そうでないタイプの人にとっては、
ひとりでいる方が、ずっと気楽なのである。
とはいっても、「ひとりでいると、友だちが少ないように見られる。
それは、いやだ。」という人は多い。とりわけ、いまの若い人は、
そういう傾向が強いように思われる。
けれども、友だちといっしょにいるため、いつも周囲に気をつかう、
あるいは、やりたいことが出来ないというのは、
はっきり言って、友だち地獄である。
友だち地獄のなかで、我慢して生きるか。
あるいは、ひとりでやりたいことをするか。
私にとっては、ひとりでやりたいことをする方が、
ずっと気楽だし、また、得られるものも多い。
そのように思っているのである。



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