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松代(まつだい)の峠の棚田 [ツーリング情報]

新潟県十日町市松代(まつだい)の、峠の棚田を撮りに行った。


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峠の棚田


新潟県十日町市のの松代は、棚田で有名である。
この時期は、水を張った田に、田植えが終わったばかりの
新しい苗がならんで、とてもきれいである。
早朝、朝靄(もや)がかかったら、さらにいい。
それを撮りに行こうと思った。
2009年6月12日金曜日、私は午前2時に目覚ましをセットし、
眠りについた。

起きたら、午前8時だった。
朝靄の棚田など、撮れるわけがない。
朝食を食べながら、どうしようかな、と思ったけど、
結局、出かけることにした。


関越自動車道を、ひたすら北に走り、六日町インターで降りる。
長いスノーシェッド(雪覆い)が連続するトンネルを、
いくつかくぐると、やがて、松代の町に入る。
ネットで手に入れていた「松代棚田マップ」を参考に、
棚田の撮影ポイントをまわった。
写真をやる者にとって、いちばん有名なのは、「峠の棚田」。
国道403号線の、星峠というところの近くにある。
「棚田撮影地」と書いた案内板にしたがって、
細い道を登っていくと、絶好の撮影ポイントがあった。
あいにく、天気はよくなかったが、田植えが終わったばかりの
棚田を撮ることができた。


松代には、棚田に代表される、美しい里山の風景がひろがっている。
なぜかというと、ごく最近まで、鉄道が通っていない僻地であったからだ。
北越急行ほくほく線が開通したのは、1997年のこと。
それまでの松代は、新潟県内陸部の陸の孤島であった。

冬には、雪が深く積もる。このあたりは、日本一の豪雪地帯といわれる
ところであり、冬になると、だいたい4メートルくらいの雪が積もるのだ。
前年に結婚した男性を、高さ5メートルあまりの崖下に投げ落とす、
「婿(むこ)投げ」という風習もあるという。
雪が積もっていなかったら死んでしまうけど、雪が積もっているから
平気なのである。豪雪地帯ならではの奇習であるといえよう。


そんな松代の町には、いまも、日本の近代化から取り残されたような、
美しい里山がひろがっている。棚田は、その象徴のような存在である。
近年、棚田には、ダムのように洪水を防止する効果があるとされている。
冬のあいだ降り積もった雪は、徐々にとけて、棚田に貯えられる。
そうして、ゆっくりと下流に流れていく。
そういった自然と協調した人間の営み、日本の伝統が、松代には、
現在も残っているといえよう。



ということで、今回の記事のまとめであるが、
松代は棚田をはじめとする里山の風景が、とてもいいところである。
「松代棚田マップ」を参考に、棚田めぐりをしてみるというのは
いかがであろうか。

撮影の時期としては、サクラの花を背景に棚田に水を張ったところ、
田植え前後の田が、初夏の陽射しに輝くころ、
7月ごろ、稲に浅葱色の若い穂が出たころ、
刈り入れ前の稲の穂が黄金に輝くころ、
あるいは、冬、豪雪に埋もれたところなど、
四季、それぞれの美しさがあると思う。
日本らしい風景を撮ってみたい方には、お薦めできる場所である。

リンク
松代棚田マップ



注意事項
近年、棚田を撮影する人のマナーがよくない、ということで、
カメラマンに対する地元の人の評判がよくないようだ。
ゴミなどを捨てたり、田畑を荒らしたりすることのないよう、
みんなで注意したいものである。



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