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白浜日置川自転車道 [太平洋岸自転車の旅]

太平洋岸自転車道の一部である白浜日置川自転車道
(しらはまひきがわじてんしゃどう)を走ってきた。

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白浜日置川自転車道 志原海岸にて  2008年12月27日


今回の私の旅の主な目的であるが、千葉から和歌山まで
のあいだを開通する予定である「太平洋岸自転車道」を
走ることであった。

まあ、多くのBlog読者にとっては、私の旅の目的とか、
個人的な動機などについては、どうでもいいことだろう。
けれども、太平洋岸自転車道、あるいは白浜日置川自転車道
とはなにか、とか、どこにあるのか、あるいは、なぜ、東京から
わざわざ、そんなところまで走りに行ったのか、ということについては、
当然のことながら、疑問に感じられることと思われる。
だから、すこしだけ、私の旅について、ふれておくことにする。


太平洋岸自転車道とは、国土交通省がすすめている
「大規模自転車道整備事業」の目玉の一つとして、
企画されたものである。
現在は、まだ完成していない区間が多いものの、
将来は、千葉から和歌山にいたるまでの多くの区間に、
自転車専用道路ができる計画なのである。
私は、そのすべてが完成したら、完走をめざすつもりであった。
しかしながら、公共事業削減のおり、太平洋岸自転車道が
完成するのは、いつのことになるのか、まったくわからなく
なってしまった。そこで私は、未完成の区間については
並行する道路を走ることにして、とりあえず、千葉から和歌山まで、
完走しようと思ったのである。

え? 説明になっていないって?
なぜ、そのようなことをするのか、
動機がよくわからないって?



まあ、それについては、私自身もよくわからないのである。(笑)
世の中には、そんなバカなことをする、変わったやつもいるんだ、
と思ってくだされば、それで結構である。



で、その太平洋岸自転車道であるが、和歌山県内においても
一部の区間ではあるが、開通している。それが、太地新宮自転車道
(たいじしんぐうじてんしゃどう)と白浜日置川自転車道なのである。
太地新宮自転車道は、まだ、ごくわずかな区間しか開通していない。
それに対して、白浜日置川自転車道は、現在、距離にして、
約12kmが開通している。そこで、この記事では、白浜日置川自転車道
について、紹介することにする。
現在までに開通しているのは、以下の地図にしめすように、
3つの区間となっている。そこで、便宜上、第1区間、第2区間、第3区間
というように分けて、説明させていただくことにする。


白浜日置川自転車道の位置と、現在までに開通している区間

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第1区間

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 A地点(道の駅 志原海岸の裏あたり)
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 B地点(小さな川を自転車専用の橋で渡る)
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 C地点(白浜日置川自転車道の標識)
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 D地点(山のなかの暗い道を走る)
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 E地点(落ち葉が積もって路面が見えない)
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 F地点(わずかに海が見える)

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 G地点(国道42号線に出る地点に案内標識)
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第2区間

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 H地点(国道42号線との分岐)
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 I地点(通行不能であった)
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 しかたなく、ここから引き返した。



第3区間

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 J地点(国道42号線からの分岐、階段になっていた)
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 K地点(猿公園の跡地?)
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 L地点(猿橋と自転車道の標識)
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 M地点(椿温泉へ)
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第1区間(日置集落~志原海岸~国道42号線)については
いちおう、全線にわたり走行することができた。
けれども、B地点からG地点までのあいだは、見通しがきかないし、
アップダウンがある。路面も荒れ気味であり、ロードスポーツでは
走行不可能である。私は前輪25ミリ、後輪35ミリのタイヤ
を履いているので、走ったけど。それでも、E地点だけは、
自転車を降りて、押して進まざるを得なかった。
自転車道には、ほとんど誰も走っていない。猿でも出てきたら
どうしようか、と思うほど、寂しいところであった。
女性が単独で走るのは、あまり、おすすめできない。


第2区間(国道42号線~)については、残念ながら、
廃道状態であり、走行不可能であった。私はI地点から
引き返したので、残りの区間がどのような状態である
のかについては、よくわからない。


第3区間(国道42号線~椿温泉)については、短い区間
ではあるが、路面の状態も良好であった。K地点は、
おそらく椿野生猿公園(つばきやせいさるこうえん)が
あった跡地であろうと思われる。かつて、ここに、そういう施設
があったのだ。

じつは、この旅に出る前、いつも私の記事を読んでくださって
いる方より、「猿公園は諸般の事情により、現在は閉園されて
いますが、いまも猿はいます。」という情報をいただいていた。
ということで、私は猿に会えるのを楽しみにしていたのだが、
残念ながら、猿は一匹もいなかった。
K地点から少し進んで、L地点の猿橋(欄干に猿の像がたくさんある)
をわたったところに廃墟のような施設もあった。
事情を聞いてみたいとも思ったのだが、関係者の心情を思うと、
そっとしておいた方がいいようにも思うので、そのまま通過した。
さらに進むと、自転車道は、南紀の古湯、椿温泉の街に入ったところで
終了している。




ということで、今回の記事のまとめであるが、
白浜日置川自転車道は、開通してはいるものの、
残念ながら、一部の区間については維持・管理が行き届いていない。
記事を書いていながら、こういうことを言うのもなんだけど、
あまり、おすすめできるような状況ではない。
けれども、旧道を探索するような感覚で走ってみると、
案外、楽しいかもしれない。
もし、走ってみようと思われるなら、ロードスポーツでは走行不能なので、
ATB(マウンテンバイク)かランドナーなど、太いタイヤの自転車で
行かれるとよいだろう。



それにしても、太平洋岸自転車道は、せっかくつくったにも
かかわらず、使われずに廃道状態となっている区間が、
あまりにも多い。もったいないこと、このうえない。
誰も走っていないのだから、仕方がないじゃないか、といわれれば
それまでなんだけど、もっと、うまく活用できないものだろうか。

友人であるmichu氏barbieさんご夫妻は、年末から年始にかけて
パリに滞在し、自転車で走って来られた。(2009年1月7日の記事参照)
パリの街は、バイクレーンが整備されていて、とても走りやすかったそうだ。
自転車利用の環境が整備されている国ほど先進国である、というのは
自転車乗りの偏見かもしれないけれど、安全・快適に自転車が
走れる環境の整備には、今後も期待したいし、すでに完成している
大規模自転車道については、もっとうまく活用したいものだと思うのである。



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