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オートバイ乗りにとっての空間形状認識について その1 [オートバイの話]

8月30日に書いた記事、狭い道の走りかた その4で、
「高速道路の長いトンネルを走っていると、ときどき、
どっちが上でどっちが下か、わかんなくなってしまう。」
と書いたけど、それを読んだ友人から笑われてしまった。

natrium.jpg
↑ こういうところを高速で走っていると、私はときどき、どっちが上で
  どっちが下か、わからなくなってしまうのだが...




「本当に運転がヘタなんだな。そんなことで、オートバイ
なんか運転してて、おまえ、大丈夫なのか?」


と言われてしまった。
いやはや、もっともである。
(^^;A


ちなみに、私は高速道路のトンネルだけでなくて、
濃霧のなかを走るのも、大の苦手である。
ずっと前のことであるが、八幡平アスピーテラインを走っていたとき、
10メートル先も見えないような濃霧になってしまって、
走っているうちに、ふと、オートバイの速度、車体を傾ける角度と、
カーブのRの感覚が一致しなくなってしまった。
そのときも私は怖くなって、スローダウンした。
要するに、私は高速道路のトンネルの中とか、濃霧の中など、
視覚的に単調になるのが、すごく苦手なのである。

なんでなのかな、と、ずっと考えていたら、いつも私の記事を
読んでくださっている航空関係者の方が、興味深い情報を
くださった。ご本人の了承を得て、一部を引用させていただく。


> 夜間飛行で空間識失調(バーティゴ)に陥って背面飛行して
> いたとか、雲中飛行で異常姿勢や錐揉みに陥ったということは
> 本当に起こり得ることなのです。
> それを防ぐために姿勢指示器等の計器をみて飛ぶのですが
> 計器をみて水平飛行していても感覚的には旋回や上昇降下
> している感覚に襲われその間違った感覚を
> 計器どうりの正しい感覚に戻すのに冷や汗をかくこともあります。
(中略)

> トンネル内で高速な場合、照明が早く移動してビジュアルキューが
> 取りにくい。または暗すぎて取りにくい。その他のトンネル内の
> 物標も早く流れてほとんど一様にに見え、
> ビジュアルキューにならない。
> オートバイは四つ輪より飛行機、ヘリに近く四つ輪より安定させる
> ための修正舵が必要。
> 以上を考慮すればトンネル内においてオートバイ乗りが空間識失調に
> 陥っても不思議はありません
-------(引用終了)---------



空間識失調(バーティゴ)。

初めて聞く言葉である。
うーん、そういうことってあるんですねえ。

そういえば、飛行機に乗っているとき、かなりのバンクをとって
旋回しているのにもかかわらず、私自身はそれを感じることが
できないことって、よくある。
通路がわの席に座って、窓の外を見ていると、外の景色は
海になったり、空になったりしているのに、私自身は、
飛行機の傾きを、まったく感じることができないのである。
そういう時、私はなんともいえず不思議な感覚に陥ってしまって、
激しく酔ってしまうのである。
(ちなみに、私は非常に乗り物酔いをしやすい体質である)


まあ、多くの乗客は、そんなこと、まったく気にしないで、
きれいなキャビンアテンダントさんの笑顔を見ているのだけど。


もしかして、航空会社が機内にきれいなキャビンアテンダントさんを
はべらしているのは、乗客が空間識失調(バーティゴ)に陥って、
飛行機に酔わないための対策なのか!(笑)



ビジュアルキュー。
興味深い言葉である。
私たちオートバイ乗りは、運転する際、走りながら、
無意識のうちに、ビジュアルキューを探しているのだ
とみることができよう。そして、そのビジュアルキューを
どこに求めているかにより、空間識失調(バーティゴ)に
陥りやすいかどうかも決まりそうである。


ということで、今回の記事のまとめであるが、
運転中、ビジュアルキューとなるものがなくなってしまうと、
空間識失調(バーティゴ)に陥ってしまうことがあるようだ。
私のように、高速道路のトンネルを走っているとき、
どっちが上か下かわからなくなり、
つい、天井を走ってしまいそうになるというのは、
決して、不自然なことではないのである。

高速道路の長いトンネルで、
天井を走っている赤白のCB750
を見かけたら、たぶん私です

ので、みなさん、どうぞ気軽に声をかけてくださいね。(笑)


次回以降は、私たちオートバイ乗りは、走りながら
どこにビジュアルキューを求めているのか、ということと、
では、そのビジュアルキューがない場合には、どうしたらいいのか、
というテーマについて論じることにする。